日記

待ち時間は誰かの時間

入院は暇だ。いや、元気になって来たのだから、贅沢な話だ。でも、「暇だ」と言えるくらい、良い感じになって来た。

今はコロナ対策で、面会も厳しい。僕の入院しているがんセンターは、面会出来るのは家族のみ。それも事前申請した3名までだ。

いつもだったら、東棟と西棟の間のロビーはお見舞いの人で一杯で、座る椅子すら空いてないことがよくある。それが今や、全てのテーブル、椅子が空いている。いつ行っても、誰もいない。って、なんでそんなにロビーに行ってるのかというと、そう、「暇だから」だ(笑)。

そんな状況なので、ちょっと買い出しを装って、1階フロアのLAWSONまで行ってみた。すると、まるで別世界!人が沢山!って、そこから隔離するための病棟!目当てのものをゲットして、すぐ退散することに。

すると、怒ってる人発見。

なんだか見慣れた光景。でも、僕の通うがんセンターはだいぶ少ない方だとは思うけど、いた。

近寄らず、見ない聞かない、でエレベーターに乗った。

病院でたまに怒ってる人がいる。どんな理由があるのかはわからないけれど、聴き溢れる話では、「いつまで待たせるんだ!」のクレームが圧倒的に多い。

待ち時間は誰かの時間

本当はそうして怒鳴る人の耳元で、僕も怒鳴りたくなる。僕は3時間待ってますが、それより長めですか!?と。

患者さんは病院で待つのが仕事、みたいになっている。例えば僕の場合だと、朝、病院に着いて、採血まで1時間。サクッとレントゲンを撮って、そこから診察まで3時間。終わったら、抗がん剤投与で、ベッドが空くまで1時間。抗がん剤が届くまで1時間。

嘘のような本当の「待ち」。

もうだいぶ慣れたけれど、本当に基本スタイルは、「待ち」だ。そして、僕が待っている間は、誰かの診察時間だ。手術かも知れないし、告知の時間かも知れない。

病院で「風邪です」と、診察を受けてるのとは訳が違う時がある。「あなたは癌です」、「よくて3ヶ月です」そんな宣告と向き合ってる時間かも知れないのだ。診察室では誰もが真剣だし、検査や手術で、医師達がフルで仕事に専念している。みんな、みんな真剣だ。

そんなとき、「自分の番が来ない」と、駄々をこねるのはやめよう。誰かの大切な時間はじっと待つしかない。今この時も、誰かが戦ってる。頑張れ!待ち時間はたっぷりあるから。

僕はアイスコーヒーを飲んで、いつものモーニングプレートを食べて、本を読む。ゆっくりと、時間を気にせずに。

ABOUT ME
kenken
2015年11月に肺腺がんステージ4、余命1年の宣告を受ける。 只今、元気にアディショナルタイムを駆け抜け中! 呟いたりもします。 noteも始めました。